記事

Google広告のアトリビューションモデルとは?6種類のモデルの特徴を解説!

広告運用者にとって「アトリビューション」は非常に重要な考え方です。アトリビューションとは、シンプルに言えば「広告ごとのコンバージョンへの貢献度を測ること」であり、これを理解することで「顧客がどんな経路で自社商品を購入しているのか」「各広告の費用対効果はどうか」などを確認できるようになります。

今回はアトリビューションの基礎知識を解説したうえで、Google広告で利用できる6種類のアトリビューションモデルを紹介します。自社の状況や達成したい目標によって選ぶべきモデルは異なるため、それぞれの特徴を理解し最適なものを選択していきましょう。
 

アトリビューションモデルとは

アトリビューションモデルとは、コンバージョン(商品購入やお問い合わせなど)に至るまでに発生したすべての広告クリックに対して、コンバージョンへの貢献度に応じた評価を行う仕組みのことです。これまでは「コンバージョンに至った最後の接点」がもっとも重要であると評価されてきましたが、近年はWeb広告の多様化にともないラストクリックのみでは見えないデータが増えてきています。
 

たとえば「メーカーAの販売しているデジカメが欲しい」と考えるユーザーがいた場合に、商品購入までには以下のような流れがあったとしましょう。

「メーカーA デジカメ おすすめ」などのキーワードで検索し、比較サイトやブログでその商品の評価やレビューを確認する

訪問先サイトで見かけたバナー広告がきっかけでメーカーBのデジカメを知る。いろいろと比較検討した結果、メーカーBのデジカメ購入を決める

「メーカーB デジカメ 最安」と検索し、検索広告から購入する
 

この場合、②のバナー広告は直接的にはコンバージョンにつながっていないものの、間接的にコンバージョンに貢献したと考えることができます。最終的なコンバージョンに至った③の検索広告だけを評価するのは正しいとはいえません。ここで評価を誤りバナー広告を減らしてしまえば「商品を知るきっかけを少なくしてしまう」「購入を後押しした広告を絞ってしまう」ということが起こり、長期的には広告効果が先細りになっていってしまうでしょう。
 

このように単にラストクリックにのみ着目するのではなく、配信しているそれぞれの広告が購入の意思決定にどれくらい貢献しているのかを正しく判断しなければなりません。そこでアトリビューションモデルを正しく活用し、コンバージョンの経路全体で広告を最適化していくことが重要になっているのです。
 

アトリビューション分析に向いているケース・向かないケース

アトリビューションモデルを活用するうえで、アトリビューション分析に向いているケースと向かないケースがあることを理解しておきましょう。アトリビューション分析に向いているケースとしては、たとえば以下のような場合が挙げられます。
 

・検討期間の長い商品・サービスを扱っている(家や自動車、ツールなど)

・コンバージョンまでに複数のチャネル(Webサイトや広告など)を経由する

・コンバージョン数に占める指名検索(会社名や商品名での検索)の割合が高い

・アトリビューションレポートで、ラストクリックモデルとその他のモデルで差が見られる
 

上記に当てはまる場合であれば、アトリビューション分析の導入によって改善点を見つけられるでしょう。反対に単価が安い商品や日用品などは比較検討されづらいため、コンバージョンまでの経路はシンプルになる傾向があります。その場合はアトリビューション分析を行うメリットは小さいといえるでしょう。
 

Google広告で利用できるアトリビューションモデルの種類

続いて、Google広告で利用できる6種類のアトリビューションモデルを紹介します。詳しくは各見出しで説明しますが、6種類のうち最初に導入するものとしては「減衰」と「接点ベース」のどちらかがおすすめです。ここでは6種類のモデルの特徴を一つずつ説明していきますので、最終的には自社の状況に適したモデルを選択するとよいでしょう。

※2021年6月現在、Google広告のアトリビューションモデルは検索広告の掲載結果レポートと入札単価の最適化のみに利用できます。今後はYouTubeおよびGoogleディスプレイ広告で発生したユーザー行動もアトリビューションの対象に含まれる予定です。
 

ラストクリック

ラストクリックは、コンバージョン経路のうち最後にクリックされた広告のみに貢献度を割り当てるモデルです。Google広告においてデフォルトで設定されているアトリビューションモデルであり、多くの企業で採用されています。

購入に近い接点のみを評価するため費用対効果を予測しやすく、もっとも慎重なアトリビューションモデルといえます。ただしコンバージョンをアシストした接点はわからないというデメリットもあり、この評価方法だけではビジネスを拡大しにくいでしょう。
 

ファーストクリック

ラストクリックとは反対に、ファーストクリックではコンバージョン経路のうち最初にクリックした広告のみに貢献度を割り当てます。「新規ユーザーとの接点はどこなのか」に100%重点を置いた設定であり、獲得よりもブランディングや認知促進を重視する場合に選択するといいでしょう。

認知の低いユーザーとの接点に対して高評価を付ける積極的な方式といえますが、変更前のモデルがラストクリックである場合はコンバージョンの定義が大きく変わるため、導入時には注意が必要です。
 

線形

線形はコンバージョン経路で発生したすべての広告クリックに対して均等に貢献度を割り当てます。各チャネルが均等に評価されるためわかりやすく、分析手法として導入しやすいモデルです。ただしどの接点が効果的だったのかを判断するにはある程度のデータ量が必要になります。

減衰

減衰はコンバージョンに至ったユーザーとのすべての接点を「コンバージョンまでにかかった期間」で評価するモデルです。具体的には、広告の接点からコンバージョンまでの期間が短いものに多くの貢献度を割り当て、コンバージョンまでの期間が長いほど貢献度を減衰して割り当てます。

最後の接点に重きを置いている点では、デフォルトの設定であるラストクリックの考え方に近いといえるでしょう。比較的慎重な分析手法であり、最初の変更としてはおすすめのアトリビューションモデルです。
 

接点ベース

接点ベースはコンバージョン経路のうち最初と最後の広告クリックにそれぞれ40%の貢献度を割り当て、それ以外の広告クリックに残りの20%を割り当てます。すべての接点を評価する点では「線形」と同じですが、そのなかでも初回と最後の接点を重視しているのが接点ベースの特徴です。

コンバージョンに至る入り口と出口をバランスよく評価できる方式で、こちらも最初の設定変更にはおすすめのアトリビューションモデルといえます。
 

データドリブン

ここまで紹介した5つのモデルがルールベースで貢献度を割り当てるのに対して、データドリブンはアカウントデータを用いて貢献度を割り当てます。具体的には発生したコンバージョンデータをもとに、以下のような固有の割り当てが行われます。

①コンバージョンに至ったユーザーと至らなかったユーザーの経路を比較

②コンバージョンに繋がりやすい経路を分析し、価値の高い広告クリックに対して多くの貢献度を割り当てる

このように固有のアカウントデータにもとづいて最適化できる魅力的なモデルですが、一定量以上のデータがなければこのモデルは選択できません。Google広告ヘルプでは「一般的な目安として過去30日間に3,000回以上のGoogle検索のクリックと、各コンバージョンアクションに300回以上のコンバージョンが必要」と記載されています。まずはほかのモデルを選択し、十分なデータが溜まったあとでこのモデルも検討するとよいでしょう。
 

Google広告のアトリビューションモデルの設定方法

アトリビューションモデルの設定(変更)方法をみていきましょう。

Google広告の管理画面にログインし、上部メニューの「ツールと設定」>「コンバージョン」をクリックします。

続いてアトリビューションモデルを変更したいコンバージョンアクションを選択します。

「設定を編集」をクリックします。

「アトリビューションモデル」の部分で希望のモデルに変更します。最後に「完了」をクリックして変更作業は終了です。


Google広告のアトリビューション成果の確認方法

次にアトリビューションの成果の確認方法について説明します。Google広告の管理画面から、上部メニューの「ツールと設定」>「アトリビューション」をクリックします。

左メニューから「コンバージョン経路」をクリックします。そしてディメンションを選択することで、「キャンペーン/広告グループ/キーワード/デバイス」ごとのコンバージョンに至るまでのキャンペーン経路を確認可能です。

 

まとめ

今回はGoogle広告のアトリビューションモデルについて解説しました。

Google はアトリビューションモデルについて、広告主の扱う商品やサービス、達成したい目標などに応じて適切なモデルを使い分けることを推奨しています。効率的な広告運用を行うためにも、それぞれの広告施策がコンバージョン経路においてどのような影響をもたらしているのかを正しく把握していきましょう。