ウェビナー: iOS14後はどうなる?広告の健全化にむけて、これから実施すべきこと

iOS14のリリースに伴い、広告システムは大きく変化していくことが予想されています。そしてシステムの変化と共に期待されているのが、広告の健全化です。アドフラウド汚染から脱するため、プレイヤーはどのように参画していけば良いのでしょうか。

今回のウェビナーでは広告代理店の「INSIGHT」、シリコンバレー発のモバイルDSP「MOLOCO」、日本最大級のアドフラウド対策ツール「Spider AF」を提供するSpider Labsの3社が集い、アドフラウド対策の基礎、そしてこれからの広告についてご紹介しました。

現在の広告のあり方

正しい広告のあり方を考える上で、現在の広告形態のスタンダードへの理解が必要となります。

RTBとアドネットワークの違い

リアルタイムビッディング(Real Time Bidding)、通称RTBとアドネットワークは、現状の広告配信システムを支える基本的なネットワーク形態です。そして、これらは異なるプロセスで広告配信を行っています。RTBはその名の通り、リアルタイムで入札を行い、スピーディーな広告取引を可能にしています。

広告主はより訴求力の高い広告配信を実現し、メディアもまた広告の収益をさらに大きくしていくことができるということで、両者にとって喜ばしいシステムです。また、RTBはインプレッションが数値化され、透明性も確保されているので、実際に目で見てその効果を確かめることができる点も優れています。

一方のアドネットワークですが、大量出稿によるビュー数・クリック数の確保には優れているものの、データインプレッションの透明性には疑問が残り、一般的にはブラックボックスです。どちらのシステムを利用すべきかと考える必要がありますが、最近ではRTBとアドネットワークに融合の気配も見られるようになりました。

両者の良いところを生かした、新しい広告システムの登場にも期待したいところです。


クリエイティブとクリック偏重

効果的な広告のあり方を追い求める中で、近年疑問視されるようになったのがクリック偏重です。

クリック至上主義がもたらす悪循環

広告のクリック数を目安にその効果を推し量ることは、確かにわかりやすい測定方法ではあるものの、アドフラウドの温床となる悪循環を生み出しています。


クリック数が多ければ良いということは、あらゆる手段を講じてクリックにつながるようなシステムをアプリやWebサイトに事業者は導入します。 すると本来は消費者に前向きな効果を与えるはずの広告が、ユーザーに不快な思いをさせるコンテンツとしての側面が強まり、広告の排斥に傾き始めました。

日本と海外の広告ネットワークの違いにも注目

また、ウェビナーでは日本の広告がクリック偏重に方向付けられた理由の一つとして、国内外での広告ネットワークの違いにも触れられています。

なぜ日本では広告汚染が止まらないのかを考える上でも、非常に参考になる視点です。


アドフラウド対策のこれから

こういった日本の広告事情を踏まえつつ、対策を進めていきたいのがアドフラウドです。

注目すべきポイントは?

アドフラウド対策を行っていく上で最も重要なのは、わかる範囲から理解を深めていくという点です。 アドフラウドの種類は膨大で、その仕組みも一つ一つを追っていては時間がかかり過ぎてしまいます。 そこでウェビナーでは簡単な分類方法を紹介し、アドフラウドがどのような仕組みで機能しているのかを理解するプロセスを提供しています。こちらも参考にしてみてください。

アドフラウドかな?と思ったら

アドフラウド対策として重要なのは、まずは3つのポイントを理解することです。

• アドフラウド行為の理解
• 異常値への注目
• 目先のKPIに惑わされない


体系的な理解は以前よりも進みましたが、今後も徹底した対策を進めていく必要があることには変わりません。また、Spider AFではアドフラウドの被害を受けていないかどうかを無料で診断しています。広告の運用状況を正しく可視化し、今後の対策へお役立てください!

今後のマーケット予想

このような広告形態の現状とアドフラウド対策への意識の高まりの中、今後のマーケットの変化としてはどのような予測が立てられるのでしょうか。

海外の反応はポジティブ、日本は?

iOS14の新機能として挙げられた、IDFAのオプトインについては2021年の初期には実装されると予想されています。 広告業界から大きな反響があったiOS14ですが、海外のMMPではすでに独自の対応について、各社の公式ホームページやブログなどで紹介されています。また、実際のところ海外ではこの変更を前向きに捉えている点も注目できるポイントです。

大きな変更であるとはいえ、それは決定事項である以上、これからどうしていくか、この業界がどう変わっていくのかを考える方向にシフトしている様子がうかがえます。

一方の日本では、まだ少し変更に伴う混乱に対処しきれていない所も見られ、新しいマーケットに対応できず、後手に回ってしまいかねない様子も見られます。仕様の変更には混乱も伴いますが、同時に新たなビジネスチャンスを創出していく機会でもあります。

これをチャンスととるか、ピンチと取るかで各社の命運を分けるところでもあるのでしょう。

まだ時間はある、確実な対策を

また、iOS14自体はすでにリリースされていますが、IDFAのオプトインは来年まで時間があります。今のうちに準備を整え、確実な対策方法を検討し、実施していくことが重要となりそうです。

おわりに

広告ネットワークの現在、アドフラウド対策とその理解の重要性、そしてiOS14の登場で何が変わっていくのかを、ウェビナーでは予測も含めてご紹介しています。

特に広告の健全化をどのように実践していくのかについては、これまで見落とされてきたアドフラウド対策の徹底が大きな役割を果たします。意思決定の際、アドフラウドへの基本的な知識があるだけでも、健全な広告運営に大きな影響をもたらします。

より詳しくアドフラウドの知識を深めていきたいという方は、ぜひウェビナーのフルバージョンもご覧ください。