「Industry Pulse」からみる2019年アドベリフィケーション

3月20日(水)にレンタルスペースbyサポーターズ にて「3月アドフラウド勉強会」を開催しました。事前の参加登録ではキャンセル待ちも出るほどで、勉強会当日も100名以上の方にご参加いただき大盛況でした。
内容も盛沢山で弊社とIntegral Ad Science(以下、IAS)の講演、2つのパネルディスカッションが行われました。

本記事では、デジタルメディアの品質評価および広告ベリフィケーションシステムを提供するIASのアカウント エグゼクティブ 山口 武様によるプレゼンテーション「Industry Pulse」からみる2019年アドベリフィケーションをお伝えします。


IASがアメリカとイギリスで実施した業界意識調査「Industry Pulse」から海外のデジタルマーケティング関係者がどのようなトピックに注目しているのか、何に対して問題意識を持っているのかをご紹介します。

「2019年の課題」トップ5から読み解く、注目ポイントとは?
GDPRの影響は米国でもあり、2019年の課題のトップには“データプライバシー”が挙がりました。ここで注目のポイントを2つ紹介します。
《 注目ポイント1 》
「メディアプランを横断した一貫した計測」が2位に
不正やリスクを排除した上で、メディアを横断して一貫したデータを見たい、という要望が非常に強く、一貫性のあるデータが手に入れば、ただ計測するだけでなく、実効性のあるアクションまで落とし込むことができるから。 回答だけを見ていると「一貫したデータ」が求められているように読み取ってしまいがちですが、 実はデジタル広告関係者が求めているのはその先にある「データからアクションを起こすことで、広告効果を最大化すること」なのがわかります。 《 注目ポイント2 》
「不正インプレッション」「ブランドセーフティ」が3位、4位にランクイン

不正インプレッションやブランドセーフティといった、アドベリの基本指標がトッププライオリティではありません。「欧米では不正インプレッションやブランドセーフティといった問題は起きていないから?」ではなく、 ブランドセーフティや不正インプレッションを含むビューアビリティの問題は、もはや「対処して当たり前」だからです。
これから対応を検討しているブランドが多い日本とは状況が違い、一歩も二歩も先をゆく印象です。

求められているものは「デジタル広告のエコシステム全体に対する透明性」

具体的に「透明性」の中身を見てみましょう。回答を見てみると、
・デジタル広告のROIを正確に把握し、投資リターンを最大化したい
・透明性が向上すれば、デジタルの広告投資の考え方が変わる
という考えが強く出ています。

これは、デジタル広告投資に対する脅威と捉えているものを挙げてもらった回答です。アメリカでは広告露出をROIに結びつけて評価できないことが課題トップ、イギリスだとメディアクオリティの透明性がトップです。

透明性はROIの前提条件なので、イギリスはアメリカよりも若干マーケットの状況として「マイナスをゼロに」がまだ課題として残っているように見受けられます。アメリカはイギリスよりもさらに一歩進んで、透明性を確保した上で対ROIで広告をどう評価するかを模索していることが、この調査結果からも伺えます。
「マイナスをゼロにする」アドベリフィケーション
では、デジタル広告関係者が求めるROIに貢献するアドベリとは、一体どのようなものなのでしょうか?マイナスをゼロにするアドベリの具体例を見てみましょう。

これはとあるブランドが打ったキャンペーンの例です。アドベリソリューション導入前、広告インプレッションの半数以上が見られていなかったり、ブランド毀損リスクがあったり、不正に消費されたりして、キャンペーン結果に貢献することなく浪費されていました。 アドベリソリューションを導入してこれらのマイナスを排除したことにより、同じ予算で有効インプレッション180%に、有効CPCは276円ダウン。

全体の購入インプレッション数は若干下がり、また平均CPMが上がっているので見かけの結果は悪化しているように見えますが、有効なインプレッションに注目すると大幅に改善しているのがわかるかと思います。
「ゼロをプラスにする」アドベリフィケーション

マイナスをゼロに戻しただけでは、本来あるべき姿に戻っただけです。
必要なのはここからさらに効果を最大化していく取り組みです。具体例を出して見ていきましょう。
広告閲覧時間で見る広告想起率
これは、 広告に接触したユーザーを閲覧時間ごとで分け、広告の想起率を比較ものです。MRC基準をただ満たしているだけでは、想起率は3%以下にとどまっていますしかし、広告を閲覧した時間が長くなるほど、想起率が飛躍的に改善していることがわかります。
コンバージョンに寄与する蓄積閲覧時間と閲覧回数とは?
これはある企業で行なった、広告の蓄積閲覧時間(タイムインビュー)と閲覧回数の調査結果です。広告の蓄積閲覧時間・閲覧回数とコンバージョンには明らかな相関関係があることがわかっています。 このキャンペーンでは、コンバージョンにもっとも寄与しているのは蓄積閲覧時間45〜65秒&閲覧回数8回〜9回見られた場合です。これ以下ではコンバージョンに至る確率が低く、これ以上でもコンバージョンは頭打ちになります。
では、このキャンペーンは実際どれくらいのタイムインビュー、閲覧回数だったでしょう?
キャンペーン結果に寄与しているユーザーは2%以下
実はコンバージョンに最も効果的なタイムインビューと閲覧回数に足りるだけ露出ができていたユーザーは、全体の2%未満でした。ビューアビリティは満たしているし、不正インプレッションもブランドリスクも排除しているけれど、コンバージョンに寄与するにはさらに踏み込んだ対策を打っていかないといけないことが非常によくわかる例だと思います。
まとめ

欧米ではもはや「マイナスをゼロにする」アドベリフィケーションは“ 当たり前 ”であり、グローバルなアドベリフィケーショントレンドで、デジタル広告関係者から最も求められているのが、「ゼロをプラスにする」ことであるということがお分かりいただけたかと思います。

IASの最新ソリューション「オンラインコンバージョンリフト」
IASはこれ対する答えとして、最新のソリューションを昨日リリースしたばかりです。オンラインコンバージョンリフトと呼ばれるこの新しいソリューションでは、コンバージョンに最も貢献するタイムインビューと閲覧回数を弾き出し、さらにその最適な数値を各メディアの実績値と比較することで効果を最大化するためのメディアプランの見直しを可能にするソリューションです。 昨年からベータを実施し65以上のブランドで計測した結果、インプレッション毎、かつ蓄積された閲覧時間の重要性が証明されました。
*業界やブランド毎に必要な蓄積時間は異なります

業界特性やブランドのキャンペーン実績も加味した上で、具体的な次の打ち手をプランできるのが最も大きな特徴でまさにゼロからプラスに転じるためのアドベリフィケーションソリューションとなります。

ありがとうございます!

欧州ではアドベリへの対策はすでに「必須」のもので、いかに広告キャンペーンの効果につなげるか、予算最適化を超えてさらなる取り組みが進んでいることをご紹介いただきました。この講演に関しては以下もご参照ください。

参考:
IAS公式サイト
資料
Industry Pulse 解説記事(前編)
Industry Pulse 解説記事(後編)