
マッチングアプリ「with」マーケターが語る!SDKデータを活用したアドフラウド対策
4/11(木)にReproとPhybbitの共催セミナー「アドフラウドとアプリ内マーケティング」が開催されました。本記事ではセミナー内に行われたマッチングアプリ「with」のマーケティングプランナー 山本浩司様(株式会社イグニス)との対談の模様をお伝えします。
佐藤:まずはじめに、アドフラウドに目を向けたのはいつ頃ですか?
山本様:2018年2月頃ですね。2017年の年末からユーザー獲得を強めるために、配信先を広げる中でノンインセンティブ型広告メニューを始めました。結果的にしっかり獲得が出たので順調に予算を増やしていったのですが、配信して3ヶ月、単月300万円ほど使えるようになったところで、本当にこのまま拡大して良いのか不安がよぎりました。というのもノンインセンティブ型広告メニューはアドフラウドが多いため注意が必要、といろんな場面で聞いていたので。。

山本様:はい、そうです。事業部横断でそういった情報交換はしていました。やはりゲームの方が対策が進んでいることの方が多いので。 SDKの担当者にアドフラウドに対する不安を話したところ、防止機能の一ヶ月無料トライアルを提案されました。まずはやってみないと分からないことばかりだったので実施することにしたのですが、その結果、90%が不正インストールと検知されてしまったんです。
佐藤:不安だと思いつつもこの数字が出てしまったらさすがに堪えますね。
山本様:大体2割くらいフラウドが出るかと心構えはしていましたが、こんなに出てしまっていたのを目の当たりにするとデジタルマーケティングに対する考え方を一から見直さなければいけないという危機感も生まれました。この広告メニューでは本当はオーガニックにもかかわらず広告の成果にする不正が発生しており、このような機能を導入しなければ気づけず防ぐことができないと考え、契約に至りました。


佐藤:そのときには代理店には相談しなかったのですか?
山本様:「ここの期間の成果はおかしくないですか?」とコンバージョンレートの異常値を理由に相談し、請求対象外にしてもらってはいましたが、不正がどこでどんな手法で発生しているのかはブラックボックスのままでした。初めのうちは請求対象外にすることでコストが無駄に発生しなければ良いと考えていましたが、度々発生することもあり、次第に腑に落ちず、きちんと把握したい気持ちが大きくなりました。

佐藤:日本人特有かもしれませんが、代理店の方に請求対象の減算対応をしてもらっていると、なかなか詳細までつっこみにくいところはありますよね。
山本様:はい、代理店さんを通じて媒体側としっかりと交渉してもらい、減算処理においては満足のいく対応をしていただいていましたが、詳細の理解が進まないことに少し不安を感じました。
山本様:はい、代理店さんを通じて媒体側としっかりと交渉してもらい、減算処理においては満足のいく対応をしていただいていましたが、詳細の理解が進まないことに少し不安を感じました。
話を聞くと、SDKのアドフラウド防止機能はリアルタイムにアドフラウドを検知し、ポストバックしない仕組みとなっているが、それだけでは防ぐのが難しいものもあるということをお伺いしました。

SpiderAFのトライアル結果で感じたのは、SDKのリアルタイム検知はCTIT(Click To Install Time)を基準とした検知が強固な一方で、SpiderAFは端末の言語、デバイスが海外でしか販売されていない、OSバージョンが古いといったその他の付加情報を後追いで見なければ分からない不正検知を強みとしており、この2つは別物だと感じました。 佐藤:SpiderAFのトライアル時の詳細をみると、CTITの異常についてはSDK側でその場で弾けていますが、言語や端末が怪しい場合などは事後で検知することができ、特にAndroidではSDKのリアルタイムで防げなかったアドフラウドを多く検知することが出来ました。逆にiOSではこのトライアル時はSDK側で検知できるアドフラウドが多かったという事ですね。
SDKやSpiderAFなどでアドフラウド対策をしてみて良かったことはありますか。


山本様:データをきちんと見てみましょう! 私も見ること自体好きではあったのですが、正しい知識がなくどういったデータをどのようにして見ればいいのか分かりませんでした。 今になって思うのは計測SDKを利用していれば、必要なデータは揃っているので、正しいデータの見方さえ学べば自ずどうすべきか分かるということです。 代理店さんを頼るのはもちろん良いことですが、任せっきりにせず、手元にあるデータを正しく見ていただくことが重要だと思います。 佐藤:ありがとうございました!