OTT広告に潜むアドフラウド

OTTとは?

OTT(Over-the-Top)とは、コンテンツの配信を管理する複数のシステム事業者を介さずに、インターネットを介して配信されるオーディオ、ビデオ、その他のメディアのことを指します。OTTセクターに含まれる他の用語は、ビデオ・オン・デマンド(VOD)、 VoIPIPTV などがあり、Netflix、Amazon、Spotify、Disney+などのサービスも含みます。このブログでは、OTTセクターのビデオ部門に焦点を当てていきます。

引用元: OTT revenue worldwide 2024 | Statista

CTVとは?

コネクテッドTV(CTV)とは、インターネットに接続してオンラインでコンテンツにアクセスできるテレビ、またはテレビをディスプレイとして使用するデバイスのことです。さらに、CTVとは、Apple TVやゲーム機など、テレビに接続できるデバイスを指します。
CTVはOTTと同義で使われることが多いですが、違いがあります。CTVとは、OTTサービスに接続されているテレビ機器のことを指します。

OTT広告とは?

OTT広告は、従来のテレビの広告と非常に似ていますが、OTTプラットフォーム上のストリーミングメディアで配信されます。CTVとOTTの技術は、今年と昨年で大幅に向上すると予想されています。

「若者のTV離れ」を耳にすることが多くなっているように、若年層がTVからOTTサービスへ移行しています。そのためTVのような伝統的なメディアは、高齢層オーディエンスの割合が非常に多くなっています。ブランドマーケターは、CTVの広告在庫のために苦闘しており、OTTの広告収入は、今後数年間で大幅に拡大すると予想されています。

なぜOTTとCTV広告は、より多くの人気を得ているのか?

引用元: OTT revenue worldwide 2024 | Statista

2019年末のStatistaのレポートによると、OTTの収益は2024年までに1588.4億ドル、およそ17兆円に達すると予想されています。Netflixなどの人気サービスが世界で1億5000万人以上の加入者を誇る中、米国だけでも1億8000万人以上のOTTユーザーがいると推定されています。

ミレニアルズとジェネレーションXのメディア消費の66%以上が従来のメディア以外のものであることは、Hearts and Scienceが報告しているように、ハイテクに精通した若年層をターゲットにするためには、OTTはこれまで以上に重要な意味を持っています。OTT広告には、詳細なデモグラフィックターゲティング、ワールドワイドリーチなどのデジタル広告業界のメリットがあります

デジタルアドテクを大いに活用し、OTT広告は早くからスケーラブルなプログラマティックシステムを導入しています。広告主は、従来のメディアが持っていないリアルタイム入札、高速データ、パブリッシャーの多種多様な能力をシステムを活用することができます。 さらに、ジオフェンシング や他のターゲティングオプションを使用すると、ターゲットオーディエンスに向けて的確な広告を打てるためマーケティング予算が無駄にならないという確信を持てます。

しかし、テクノロジーの急速な変化に伴い盲点は必ず発生します。OTTは洗練された広告モデルですが、より成熟したセクターからのプロテクションとレポーティングは遅れています

OTTの問題点とは?

クロスチャネルのアトリビューションは、Facebook, Amazon, Googleの大手3社以外で個人IDを特定することはまだ不可能です。インプレッションが携帯電話などの別のデバイスで提供されている場合、そのデバイスでのインストールをアトリビューションすることはできません。クロスチャネルのアトリビューションの欠如は、暫増的なパフォーマンスマーケティングの最適化を制限してしまいます

従来型メディアは、パフォーマンス広告と同じレベルの要件でトラフィックを購入することはありません。リーチやトップファネルのメトリクスに重点を置く傾向があるため、サードパーティによるトラッキングの必要性が低く抑えられています。サードパーティによる検証がOTT広告に追加されたのは最近になってからです。

アドフラウドの例

2020年DoubleVerifyは、CTV空間における不正や無効なトラフィックから広告主を保護するため、プログラマティックプラットフォーム向けの認証プログラムを発表しました。これは、アドフラウドが前年比で120%増加していることを受けたものです。またPixelateは、オンライン出会い系アプリGrindrに対するフラウド攻撃の摘発に協力しました。「DiCaprio」と名付けられたOTTおよび Roku デバイス向けに特別に設計されたアドフラウドを働くスキームは、複数の異なる高評価アプリになりすまし、偽のアプリ情報を注入していました
Pixelateはまた、「Monarch」と呼ばれる別のアドフラウドスキームも特定しました。「Dicaprio」と同様、ブランドセーフなアプリを偽装し、実際は疑わしいアプリに広告が表示されていました。

CTVとOTTは、比較的野放しにされているため、悪質な詐欺集団の格好の餌食となっています。広告費がこの新しいかたちのメディアに流れているため、今後も不正は増加していくと予想されます。厳重な警戒と適切なツールがあれば、アドフラウドを特定しキャンペーンから排除することが可能です。広告主は、広告費と並行し不正対策への投資も講じしていく必要があるでしょう。SpiderAFでも進化するアドフラウドへの研究を進めています。